Skip to content

セキュリティマガジン TREND PARK

スマートフォンを安心・安全にビジネスで活用するために

セキュリティ対策とデバイスの集中管理の両輪で回す


生産性の向上や柔軟なワークスタイルの実現を目指し、スマートフォンをビジネスに活用したいと考える企業が増えています。しかし、導入にあたっては、さまざまな課題を抱えている企業も多いのではないでしょうか。そこで、導入にあたって注意したい点など、企業におけるスマートフォン導入のポイントについて、マーケティング本部 エンタープライズマーケティング部 エンドポイントマーケティング課 プロダクトマーケティングマネージャー 転法輪 浩昭が説明します。

企業に広がるスマートフォンセキュリティに対する高い意識

マーケティング本部 エンタープライズマーケティング部 エンドポイントマーケティング課 プロダクトマーケティングマネージャー 転法輪 浩昭

― モバイルコンピューティング市場は拡大を続け、スマートフォンやタブレット端末の出荷台数は、近くPCの出荷台数を上回ると予測されています(※1)。現時点で企業はどの程度スマートフォンを活用しているのでしょう。

転法輪IDC Japanの調査によれば、スマートフォンの法人加入者は、2010年で65万人ですが、2011年はその2倍の134万人に、更に2015年には554万人に達するとの結果がでています(※2)。生産性の向上だけでなく、コスト削減、クラウドと組み合わせた活用による柔軟なワークスタイルの実現というように、企業が多様な目的でスマートフォンやタブレットの活用を考えていることなどから、企業利用が着実に広がっていくことが予想されます。

トレンドマイクロが3月に実施した調査では、勤務先のスマートフォンの用途として、最も多かった回答がメールの送受信で、続いて通話、webページの閲覧、スケジュール管理という結果になりました。メールと通話だけをみると、調査時点では、従来の携帯電話との大きな差異はあまりないとも言えますが、今後端末の浸透に合わせ、主要用途が変化していくことも予想されます。たとえば、保険の営業スタッフはPCをお客さま先に持参してその場で保障内容を入力し見積を提示しますが、その端末がスマートフォンやタブレットに置き換わることは十分に考えられます。メーカーの営業スタッフなら、外出先から基幹システムにアクセスして在庫やラインの状況を確認できれば、すぐに納期回答することができます。このように、中長期的にはスマートフォンから基幹システムにアクセスするビジネススタイルが一般化するかもしれません。

― スマートフォンの導入を考えるにあたって、どのような点に注意が必要なのでしょうか。

転法輪フルブラウザを搭載するスマートフォンには、PCと同様のセキュリティリスクが存在します。たとえば、Webサイトを閲覧する際に、不正なWebサイトにアクセスしてフィッシング詐欺に遭うリスクなどはPCと変わらないわけです。同様に不正プログラムのリスクもあります。当社が調べたところ、2011年8月末のAndroid™ OSを対象にした不正プログラムは、2010年12月末と比較して約40倍に急増しています(※2)。感染端末を乗っ取り、意図しない電話発信や電子メールの送受信などの操作を可能にするボット型の不正プログラムも確認されており、今後こういった不正プログラムにより、スマートフォン内の個人情報が盗まれたり、国際電話回線につながれて高額な利用料を不正請求されるといった被害も懸念されます。このため、Webの脅威や不正プログラムへの対策は不可欠になります。

また、企業のデータやシステムにアクセスできる携帯性の高い端末であるということを考えると、従来の携帯電話以上に盗難・紛失への備えも重要です。
前述のトレンドマイクロの実施調査で、スマートフォン導入時のセキュリティ課題について質問したところ、盗難・紛失時の対策(61%)、ウイルスや不正Webサイトに対するセキュリティ対策(52%)の2つがやはり高いスコアになり、企業においても意識が広がっていることがわかります。

アンドロイドを狙ったウィルス数(累計)

2010年12月5件 2011年1月8件 2011年2月9件 2011年3月26件 2011年4月37件 2011年5月58件 2011年6月80件 2011年7月150件 2011年8月193件

トレンドマイクロ調べ

また、運用面の注意も必要です。同調査では、アプリケーションの管理や各種設定の一斉設定(28.4%)、端末情報の可視化(26.1%)、ログやセキュリティイベントの一元管理(25.9%)など運用の効率化を求めるお客さまの声が多い結果になりました。実際、スマートフォンの導入を検討していると回答したうちの約50%が、管理者による集中的なセキュリティ対策を検討しているとしており、スマートフォン導入にあたって、セキュリティ対策が個別デバイスではなく全社的な位置づけとして捉えられている傾向がうかがえます。不正プログラムなどのセキュリティ対策や盗難・紛失に比べ、現状はまだまだ低い意識ですが、今後、実際に導入する企業が増えるにともない、スマートフォンの運用面での意識も高まってくるでしょう。

記事公開日 : 2011.10.05

ページの先頭へ