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セキュリティマガジン TREND PARK

子供の安全、安心なインターネット利用のために

~セキュリティ教育における課題と対策~


トレンドマイクロは、インターネットを利用する小・中学生(小学4年生~中学3年生)の保護者(親)412名を対象にWebアンケート調査を2013年3月28日から29日まで実施しました。その結果、調査対象の親の8割以上の親が子供のインターネット利用に関して何らかの不安を抱えていることがわかりました。
また、内閣府が実施した青少年のインターネット利用環境実態調査において(※1) 、中学生の回答者の約4割がインターネット上のトラブルや問題行動に関連する行為を経験していると回答しています。
このような状況を踏まえると、子供が安全にインターネットを利用するには大人が適切な環境を用意し、適切に利用できるよう指導することが必要だといえます。子供たちを取り巻くインターネット上の危険やトラブルへの対策は、各家庭でどのように施されているのでしょうか。
親が抱える不安や、家庭における対策の実施状況に着目し、子供たちの安全、安心なインターネット利用について考えてみます。

小中学生の子供を持つ親の約8割が子供のインターネット利用について不安を抱えている

図1:子供のインターネット利用について親が抱える不安>画像をクリックして拡大

図1:子供のインターネット利用について親が抱える不安(n=412)

本調査では、子供のインターネット利用について、「不安や心配はない」と答えた親は全体の2割以下で、約8割もの親が子供のインターネット利用に対して何らかの不安を抱えていることがわかりました(図1)。
こうした親が抱える不安を詳しくみていきましょう。

まず、昨今のオンラインゲームやSNSの登場に伴う傾向と思われる「意図しない課金サービス」に関する不安が目立ちました。課金されている事実を子供が認知しないままサービスを利用し続けてしまい、結果として高額料金が課される場合などが想定されます。
次に多くあがった、Webサイトの閲覧に伴う不安については、アダルトサイトや出会い系など、子供にとって相応しくないサイトや、不適切な画像の閲覧などが懸念材料としてあげられます。親がいくら口頭で禁じていても、好奇心や興味本位でサイトを見てしまうケースや、誤操作により意図しないページへ子供が誘導されてしまうケースが想定されます。
加えて、プライバシーに関わる情報を、掲示板やSNSに書き込むことによる「個人情報の漏洩」に対して不安を持つ親も多くいました。SNSの利用に関しては、子供の利用を望まない親が約9割(※2)いるという調査結果も出ており、子供の個人情報が流出する懸念などから、利用すること自体を厭わしく思っている様子が伺えます。
また、「ウイルス感染」については、ウイルスに感染する恐れのある不正なWebサイトや、迷惑メールで拡散された不正なリンクなどに関していえば、攻撃者の手口が巧妙化していることで、より子供が危険にさらされる可能性が高くなっています。

子供の安全なインターネット利用のために親が実施すべきこととは

子供のインターネット環境を守るためには、子供のネットマナーに関して持っている知識や、どのようなサービスを使っているかなど、個別の状況を把握した上で「ソフトやサービスによる対策」と「教育」の両面で対策を実施することが必要です。
子供に必要なセキュリティ対策を2つの視点からみていきましょう。

◆ ソフトやサービスによる対策-
  ペアレンタルコントロールは約8割が対策不十分

子供をインターネット上の危険から守るために、まずは、大人が子供の利用する端末上でソフトやサービスにより 適切な対策を施すことが必要です。
しかし、調査の結果からは、各家庭の子供の利用する端末におけるセキュリティ対策については必ずしも十分とは言えない実態が浮き彫りとなりました。URLフィルタリングやペアレンタルコントロールによる対策は、約8割以上の家庭において、「対策していない」、もしくは「対策しているが全ての端末ではない」という不十分な状況であることが分かりました。また、最も対策が進んでいるウイルス対策であっても、全体の4割以上が「対策していない」、もしくは「対策しているが全ての端末ではない」と回答しています(図2)。

図2:子供の利用するパソコンのセキュリティ対策の実施状況>画像をクリックして拡大

図2:子供の利用するパソコンのセキュリティ対策の実施状況(n=412)

それでは、 前段で親の不安としてあがっていた項目に関する対策を考えてみましょう。ソフトやサービスによる有効な対策としては、以下のようなものがあげられます。
課金サービスやWebサイトの閲覧に関しては、利用を制限したいサイトに対して、URLフィルタリングの機能を用いてアクセスを遮断することが有効です。また、子供が利用するソフトウェアを親が制限することで、親が知らないところで課金が為されるのを防ぐことができます。

これらは、ペアレンタルコントロールやURLフィルタリングなどの機能を持つセキュリティソフトで利用できるほか、Windows VistaやWindows7の「保護者による制限」を使用し、Webサイトのアクセス制限をかけることもできます。また、子供が閲覧するには相応しくないサイトをブロックしたり、親がアクセス履歴をチェックできる「Yahoo!あんしんねっと」などのツールの活用も策として有効です。

さらに、個人情報などの漏洩については、利用端末上で子供の手によって流出させたくないワードを予め親 が設定することで、掲示板やSNS上からの情報漏洩を防止する機能を搭載したソフトやサービスを活用することが有効です。
また、ウイルス対策という観点では、家族共有の端末はもちろん、子供専用のパソコンやタブレット、スマートフォンにおけるセキュリティソフトの導入が必須といえます。最近ではAndroid™OSが搭載されたモバイル端末においても、子供たちの興味を引く可能性の高い人気のゲームを装った不正アプリが増えています。子供が自分専用の端末を持つ場合は特に、セキュリティソフト導入を徹底することが重要です。
パソコンに限らず、スマートフォンやタブレットなども子供たちに徐々に浸透していくことが想定されるため、子供が利用する端末におけるセキュリティ対策については周囲の大人による早急な見直しと徹底が望まれます。

記事公開日 : 2013.04.18

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