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セキュリティマガジン TREND PARK

ITの未来を予測し、脅威の一歩先を行く

~2020年のセキュリティを考える~


ITの技術革新は進展の一途を辿っています。一方、スマートフォンなどのモバイル端末の普及と共に、脅威も増加している例に見られるように、ユーザが新しい技術の恩恵を受けることは、同時に新たなセキュリティの課題に直面することでもあるのです。
Google Glass に代表される話題のウェアラブル端末などを始めとした、これからのITの技術革新は私たちの世界をどう変えていくのでしょうか。トレンドマイクロのセキュリティ リサーチのバイスプレジデントである リック・ファーガソンのインタビューから脅威研究の最前線に迫ります。

先回りして将来的な脅威に先手を打つ
我々の未来に何が起こるのか?

  トレンドマイクロの将来的な脅威に対する取り組みを教えて下さい。

リック・ファーガソン

ファーガソン私自身はトレンドマイクロに入社以来、世界各国で脅威動向の解説や、自身の研究を発表する講演会などを数多く行ってきました。2011年以降、国際的なサイバー犯罪摘発や、法的機関への教育や支援を行う国際サイバーセキュリティ保護アライアンス (International Cyber Security Protection Alliance、以下ICSPA)のメンバーとしても活動しています。

トレンドマイクロが創始メンバーとして参画するICSPAは、政府や民間企業、法執行機関、およびユーロポール(Europol:欧州刑事警察機構)とパートナーシップを組み、全世界のサイバー犯罪の調査・摘発を行う非営利組織です。最近の活動としては、2020年までの技術や脅威の変化を予測・研究し、起こり得る脅威に対して十分な備えを行うことを目的としたプロジェクトがあります。
たとえば、スマートフォンは私たちの生活やビジネスを劇的に変えました。2020年までには、常識を覆す革新的なテクノロジーが生み出され、スマートフォンがもたらしたレベルの大きな変化や、脅威の増加が起こる可能性もあります。だからこそ、将来的な脅威への対策を常に先回りして行う必要があるのです。

  ITやセキュリティの分野において、どのような未来が予測されるのでしょうか?

ファーガソンまず、2020年頃に我々が世の中に広く普及すると考えている技術は、Google Glassを始めとする、いわゆるウェアラブル端末、つまり装着型の端末です。かつては夢物語ともいえる技術でしたが、2020年には実用化されている可能性が高いでしょう。
このウェアラブル端末によって、ユーザの行動の多くがオンライン上で完結する社会の到来が予想されます。これは、無数の個人情報がクラウド上に存在することを意味します。ビジネスや公的な場で使用する個人情報のほか、家族や友人用、金融機関認証用など、シーン別に様々な情報がオンライン上でやり取りされるのです。そして、サイバー犯罪者にそれらの情報が狙われる危険性が一層増すでしょう。
そのため、特定の個人に紐付くすべての個人情報を集中管理するシステムがあるとすれば、必ずセキュアに管理されなくてはなりません。万一、この重要なシステムが第三者の攻撃によって破壊されると、社会が大きな混乱に陥るでしょう。たとえば、医療の現場で、外科医がクラウド上の個人情報を使用する環境が整ったとします。サイバー犯罪者にこの情報が書き換えられてしまった場合、最悪の場合、患者の生死に関わる深刻な問題に発展することも考えられます。サイバー空間での犯罪が、人間の生死により深く関わるようになる可能性があるのです。

記事公開日 : 2013.12.16

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