制御システム向けホワイトリスト型セキュリティ対策ソフト「Trend Micro Safe Lock™ 」を発売

~トレンドマイクロが制御システムのセキュリティに参入~

2012年11月19日

トレンドマイクロ株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長 兼 CEO:エバ・チェン東証一部:4704、以下、トレンドマイクロ)は、新たに企業向けのビジネスとして、製造業の工場における生産管理システムや電力・ガス・水道の供給監視システムなどの制御システムを対象にしたセキュリティ製品群の提供を開始し、2015年に制御システムのセキュリティ分野で15 億円の販売を目指します。
第一弾として、制御システム向けホワイトリスト型セキュリティ対策ソフト「Trend Micro Safe Lock(以下、TMSL)」を2013年1月7日より受注開始します。TMSLは今後1年間で100社への導入を目指します。

従来、制御システムは、独自のOS、独自のプロトコル、クローズドネットワークでの運用が主でしたが、近年は汎用OS、標準プロトコルの採用、外部ネットワークとの接続、外部記憶媒体を用いたデータ交換等のオープン化が進んでいます。また、近年産業用施設を狙う攻撃に利用された不正プログラム「STUXNET(スタクスネット)」や特定の標的を狙う「Flame(フレーム)」などが確認され、制御システムにおいてセキュリティ対策の必要性が高まっています。

トレンドマイクロは、今後、製造業の生産管理システムや電力・ガス・水道の供給監視システムなどを対象に、TMSLをはじめとした制御システム向けセキュリティ製品群の開発を進めます。制御システムに関連するベンダー、システムインテグレータと新たなパートナーシップを構築すると共に、既存のパートナーとの協業による販売を推進します。

Trend Micro Safe Lockの概要

TMSL は制御システムの稼働を監視するHMI(Human Machine Interface)、スイッチ・ポンプ・バルブなどの装置をコントロールする機器のプログラムを更新するEWS(Engineering Work Station)、生産計画・工程管理といった生産管理を行う端末など、制御システム内にある特定用途の端末を対象にしたホワイトリスト型セキュリティ対策ソフトです。
許可リストに予め登録したアプリケーションのみ実行を許可することで、不正プログラムの実行を防止します。インターネットを介した定期的なパターンファイルの更新が不要なため、オフライン環境の端末を保護することが可能です。また、USBメモリなどの外部記憶媒体から不正プログラムが自動実行されることや、脆弱性を利用したネットワーク経由の攻撃パケットを遮断します。あわせて、USBメモリ型ウイルス検索・駆除ツール「Trend Micro Portable Security(以下、TMPS)」を併用することで、TMSLの導入時や定期点検時に不正プログラムを検出・駆除できます。TMPSはTMSLの許可 リストに登録することなく利用できます。

■主な機能
●アプリケーション制御
実行を許可するアプリケーションを許可リストに予め登録しておくことで、許可されていないアプリケーションが端末上で実行されることを防止します。製品の導入時には端末内のアプリケーション情報を自動収集し、許可リストを作成できます。

●不正侵入対策
USBメモリなどの外部記憶媒体を端末に接続した際にUSBメモリ内のプログラムを自動実行するAutorun機能を停止します。また、IPアドレス、ポート、プロトコルなどネットワークから端末への通信を監視し、ネットワークウイルスによる脆弱性を利用した攻撃パケットを検知し遮断します。

●実行防止対策
<DLLインジェクション対策>
プログラムの挙動を監視し、正規のプログラムが読み込むdllファイル以外のdllファイルの読み込みを防ぎ、不正な動作が実行されるリスクを低減します。
<APIフッキング対策>
プログラムの挙動を監視し、正規のプログラムが利用するAPIの呼び出しを不正プログラムが横取りすることを防ぎ、不正なプログラムが実行されるリスクを低減します。
<メモリのランダム化>
プログラムが利用するメモリの場所を無作為に変更することで、バッファオーバーランなどを利用した攻撃を防ぎ、リスクを低減します。

●他製品との連携
USBメモリ型ウイルス検索・駆除ツール「Trend Micro Portable Security」を併用することで、TMSLの導入時や定期点検時に不正プログラムを検出・駆除できます。TMPSはTMSLの許可リストに登録することなく利用できます。

■受注開始日: 2013年1月7日(月) 出荷開始日:2013年1月31日(木)

■製品ラインナップと参考標準価格 :

製品名称
参考標準価格(税別)
備考
Trend Micro Safe Lock for Client 新規 (ライセンス)
11,100円(※1)
クライアントOS向け(初年度の保守料金を含む)
Trend Micro Safe Lock for Client 保守更新 (ライセンス)
2,220円
クライアントOS向け
Trend Micro Safe Lock for Server 新規 (ライセンス)
72,800円(※1)
サーバOS向け(初年度の保守料金を含む)
Trend Micro Safe Lock for Server 保守更新 (ライセンス)
14,560円
サーバOS向け

※1 Trend Micro Safe Lock for Client 新規(ライセンス)の参考標準価格は、新規購入時における1年間のスタンダードサポートサービス料金を含めた1ライセンス(購入数が250~499の時)あたりの使用許諾料金、Trend Micro Safe Lock for Server 新規(ライセンス)の参考標準価格は、新規購入時における1年間のスタンダードサポートサービス料金を含めた1ライセンス(購入数が25~49の時)あたりの使用許諾料金です。購入数に応じて割引料金が適用されるボリュームディスカウント制となります。2年目以降も、製品のバージョンアップなどのサポートサービス継続をご希望の場合は、1年毎に保守契約の更新が必要です。クライアントOS向けは3ライセンス~、サーバOS向けは1ライセンス~購入できます。

■サポートOS(システム要件に記載されているOSの種類は、OSのサポート終了、弊社製品の改良などの理由により、予告なく変更される場合があります。)
<Windows Client OS>
Windows 2000、Windows XP、Windows Vista、Windows 7
Windows XP Embedded、Windows Embedded Standard 2009、Windows Embedded Standard 7
Windows Embedded Enterprise XP、Windows Embedded Enterprise Vista、Windows Embedded Enterprise 7
<Windows Server OS>
Windows 2000 Server、Windows Server 2003、Windows Server 2003 R2、Windows Server 2008、Windows Server 2008 R2、Windows Embedded Server 2003、Windows Embedded Server 2003 R2、Windows Embedded Server 2008、Windows Embedded Server 2008 R2

本製品の対応OS詳細は下記Webサイトにてご確認頂けます。
http://www.trendmicro.co.jp/jp/business/products/tmsl/index.html#requirement

■製品詳細ページ:本製品の詳細は下記Webサイトにてご確認いただけます。
http://www.trendmicro.co.jp/jp/business/products/tmsl/index.html

※TRENDMICROおよびTrend Micro Portable Securityは、トレンドマイクロ株式会社の登録商標です。各社の社名、製品名およびサービス名は、各社の商標または登録商標です。